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【歴史が動いた】鎖国するイギリスが全世界に与える衝撃

23日のブログ「【大注目】今日が歴史の転換点に?あの国は鎖国するのか」で「今日23日、イギリスでEUからの離脱・残留を問う国民投票が行われます。 明日のお昼以降に世界がどうなっているのか、大げさではなく大変な大転換期の第一歩に入っている可能性があります。」と書きましたが、これがまさに現実になりました。

イギリがEUからの離脱するかを問う国民投票は51.9%対48.1%で、国民の意思は「離脱」となりました。

選挙の経験がある身としては(投票箱の)フタを開けてみなければわからないとは思っていましたが、株式市場はわりと楽観論で残留だろうと予想していたため、いま大混乱に陥っている状況です。

こうなった原因は、EUの恩恵を受けてイギリス経済を成長させていきたい「安定・成長派」と、イギリスの主権を守ろうとEU構造にフラストーレションを溜めた「反発派」による、「安定」対「反発」によるものでした。
「論理」対「感情」とも言い換えることができるでしょう。

結果的にEU離脱という結論に至ったわけですが、開票中に開いていたマーケットは東京株式市場で、日経平均は1万5,000円を割り込み、1,286円7. 92%安の大打撃になりました。
その後に開いたアメリカは3.39%安で日本よりはマシでしたが、フランスは8. 04%安、ドイツは6. 82%安、イタリアは12. 48%安という大幅下落でした。
当のイギリスは3.15%安で一体なんなんだと言いたくなりますが、今日の東京株式市場は一応流れを断ち切るように反発しています。
しかしこの後に開く欧米のマーケット次第で、明日も不透明です。

さて、今回のイギリスEU離脱で世界のトレンドが変わっていく可能性が問題視されています。
まず1つは「戦争ばかりだったヨーロッパを一つの大きな括りにするために始まったEUをやめよう」という動きになること。
そしてもう1つは「ここ20年ほど経済を成長させてきた大きな要因のグローバリゼーションをやめよう」という動きになることです。
こうなるとこれから先、経済・金融・政治の不透明化が蔓延することになります。

私は23日のブログでこのように結びました。
「イギリスがEUから離脱する場合、ポンドもユーロも通貨安となり、日本は円高になることが考えられます。イギリスにとっても日本にとってもマイナスになり、そしてユーロでは‘イギリスの次は一体どこの国が抜けるのか’と液状化が始まりかねない、世界中が大混乱になります。」

イギリスがユーロを離脱するまでは2年あります。
この間、世界がこの事態に対して冷静に対応できるのか、それともどんどん混乱が続いていくのか。
今週はもう恐いくらいです。

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