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ゴーン氏逮捕は「日本vsフランス」の前触れか?

日産自動車カルロス・ゴーン会長の逮捕という衝撃のニュースが先週から日本そして世界を駆け巡っています。

11月19日夕方、車で移動中でしたが、ゴーン氏が事情聴取を受けるという第一報そして逮捕となって、身柄を拘束したのが東京地検特捜部(特別捜査部)と聞いた時には
「これは余程のことだな」
と思いました。
年に何回かは大物の逮捕とか大きな事件が起きますがしかし今回はその類とは少し違って大きく発展すると思いました。

カルロス・ゴーン氏とは浅からぬ縁があります。
ゴーンさんに初めて会ったのは平成(2003)15年3月、日産が初めて作った自動車工場”横浜工場”で会いました。
そこで面識を得たところで
「(当時)銀座に本社がある日産はもともとは横浜が発祥の地じゃないか!」
「横浜に本社を移さないか?」
とシティセールス(売り込み)を行いました。

その後の1年間は本当にテンポよく交渉が進み、翌16(2004)年6月29日の報道のとおり、ゴーンさんと日産自動車の本社を横浜に移転する発表ができました。

日産、2010年に本社機能を横浜移転
https://response.jp/article/2004/06/24/61515.html

その顛末は著書『改革者の真贋』に詳しく書きましたが、あたかもテニスのラリーのようにこちらが何か言えば向こうが反応し、またそれに対してこちらも言うというテンポの良さでした。
ゴーンさんの逮捕で日産自動車の本社が度々テレビに映し出されますが、あれがその本社です。

改革者の真贋
『改革者の真贋』
https://www.amazon.co.jp/改革者の真贋-中田-宏/dp/4569805159

ゴーンさんといえば日産だけでなくルノーそして三菱自動車、3つの自動車会社のトップです。
この三社はいま協力=アライアンス(提携)関係にありますが、この1年はルノー主導で合併するといった話も出ていました。
そこで
「これは単なる不正の逮捕ではない」
「大きな発展になるな」
とピンときました。

ルノーの筆頭株主は実はフランス政府です。
フランス政府は当然、自国の経済を考えますから、日産や三菱の自動車をフランス国内で製造するようなことを考えているのではないか、しかしゴーンさんは日産の立場から盾になって反対と報じられてきました。

ところが逮捕後はゴーンさんは最近合併に舵を切り始めたのではないかと報じられています。
いずれにしても日産とルノーが激しい綱引きをしていたことが根底にあることは間違いありません。
今回の逮捕は日産内部からの情報で東京地検が動いたそうですから、合併を阻止するためというふうに考えられます。

もちろん”捏造した不正”で1人の経営者を追い落とすようなことがあってはなりません。
しかし今回は報じられている内容が本当であれば正当性はあります。

今回の件は単に”大物の巨額の利益の不正”ということではなく、日産とルノーそして日本とフランスを巻き込んだ大きな経済事件となっていくでしょう。
目が離せません。


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