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この先も継続できる仕組みづくりをするべきだ!

横浜市が水道料金の値上げが発表、しかしコロナで3ヶ月の延期が決まりましたが、それでも横浜市は来年(2021年)7月から水道料金を平均10~12%アップすると改めて発言したことで物議を醸しています。いくつかの報道を見ていると、総じて「コロナ渦で生活が厳しくなっているのになんでこの時期なんだ」という論調が多いのですが、私は「あぁ、ついに」という思いです。

水道料金が値上げされる理由は、料金収入の減少です。横浜市の水道料金が最後に値上げされたのが2001年です。その時の料金収入が789億円でしたけれども、2018年は698億円に下がっています。ではなぜ水道料金が減ったのかというと水の使用量が減ったからです。先ほどと同じ2001年に4.1億立方メートルあった使用量が3.8億立方メートルへと減っています。今後、市民が水をジャブジャブ使って料金収入が上がるとはは考えにくい。けれども、メンテナンス費用はかかる。だから値上げということのようです。

横浜には老朽管が多く存在していることを私はもちろんよく知っています。横浜の水道の一つの自慢は、日本近代水道発祥の地ですから、100年に及ぶ古い水道管もあります。また、高度経済成長期の人口が急増している時に急ピッチで敷設した水道管もあります。私が子供だった頃の昭和40年代から50年代に敷設した水道管は、減価償却期間40年を過ぎてきています。こうした新しい老朽管もどんどん発生をしてきていることに加えて、浄水場の設備更新などもありますから、それらが値上げの理由になっているわけです。

だから、私は市長時代に水道改革をやりました。先ほど言った通り、水道料金の最後の値上げは2001年で私が市長になる前の年です。市長就任後、水道事業の方向性についてヒアリングしてみると、これまでも赤字と黒字を繰り返し、赤字になる度に値上げをしてきた。それをこれから先もやっていこうとするスタンスがありありでした。市長になったその年の累積赤字は76億円でしたが、今までは1区に一つあった水道営業所を2区に一つと統廃合し、職員の働き方、手当の見直し、そして夜間の水道料金収受の廃止など、改革を行いました。夜間の水道料金の収受とは何か、夜中に水道料金を納めに来る人のために営業所で現金収納していたんです。しかし、コンビニでできるでしょって話で廃止しました。ですから、私の市長主任後は値上げは1度も行いませんでした。その結果、就任から3年後には逆に78億円の黒字になりましたけれども、この間は反対しかされませんでした。

確かに職員の数も減ってきて、先ほどのような理由を並べれば、もっともらしい理屈に聞こえますけれども、私はこの間やれることがいっぱいあったと思います。「偉そうに言うな」とまた声が返ってきそうですけれども、いざ値上げとなるとみんな声を出して問題意識を持ち、反対になるんでしょ。私が改革をやっている間は労働組合が、今にも水道が止まりそうな悪質なチラシを撒いて市民をミスリードして、そして今はなぜ?とか言っているマスメディアも一緒になってやってましたからね。はっきり言って「将来のために中田さん頑張って」などの声は全然ありませんでしたが、それでも私は改革をやりました。けれども、その後の横浜市はどうなっていたんでしょうか?

他の自治体だって同じです。将来のためにがんばれと賛同の声がないのに、政治家がやると思いますか。私、口を酸っぱくして言ってきたからよく覚えています。「これから人口減少社会になり、節水設備も登場してくる。それでも老朽管をメンテナンスしながら水道事業が成り立つようにしよう」とこう言ってきました。

そうそうもう一つ懐かしいのは、私を殺すと脅して神奈川県警に逮捕された職員がいました。あと1年で定年という59歳の職員でした。犯行理由は、仕事が以前に比べて厳しくなったからということでしたが、その職員は水道局の職員でした。

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