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【ファーウェイショック】私の情報はどれだけ上海にあるのか?

政府は,世界的な情報通信機器の大手である中国のHuaweiTechnologies Co. Ltd.(ファーウェイ/華為技術)やZTE Corporation(中興通訊)を今後日本政府や各省庁の情報通信機器の調達から事実上排除するという方針を固めました。

今、私たちが使っている携帯は4G(第4世代移動通信システム)ですが、間もなく次世代の5G(第5世代移動通信システム)に進化します。5Gに進化すると、自動運転技術も大きく前進し、昨今話題のIoT(Internet of Things:物のインターネット)、においても大きな前進が図られることになります。その5Gへの設備投資が来年の春から日本でも本格化するというタイミングでした。

こうした動きの中で、アメリカは今年8月に国防権限法でファーウェイやZTEを政府の調達から排除する方針を明確にしていました。何故ならば、中国の情報機関と関係している可能性があったからです。

オーストラリアでは長年、中国からの移民を受け入れてきた結果、中国系国民が増加し、議会においても中国系議員が増え、中国に情報が筒抜けになっている、そんな政治問題が大きくなった為に、この2社はすで排除されていました。また、イギリスやカナダ、ニュージーランドでも同様の動きが広がっていた為、日本の対応に、私だけではなく沢山の人から注目されていました。

では、日本政府の方針はどうなったかというと、「来年2019年の4月以降からデータの外部流出など安全保障上のリスクがある場合は調達しない」という方針を決めました。会社名こそ避けていますが、リスクのある会社からは調達をしないということで、事実上2社が排除されるという結果にりました。

アメリカでは既にアマゾンが販売した携帯端末に問題が発生していました。それは、電話を掛けたユーザーの通信記録が中国・上海にあるサーバーに送られて保存されていたそうです。悪意を持って行わる可能性や、あるいはその様な技術が埋め込まれている可能性を排除していくというのは、国の安全保障上確かに重要なことである考えます。

これまで日本政府は「価格が安いかどうか」を基準に調達先を決定してきましたが、今後は安全保障上の問題なども加味して調達先を決める方針に転換しました。

これまでの、日本における安全保障に関する問題といえば、『他国が日本に向けて放つミサイルをどう迎撃するか』や『近隣にある核兵器を持っている国に対し、集団的安全保障体制をどう組むか、具体的には日本はアメリカとどう組むか』などが中心でした。しかし、そういった具体的な兵器ではなく、今や情報そのものが安全保障に関わると言えるわけです。

この20年で、安全保障は大きく変化をしました。例えば情報を盗み取られるというリスクだけではなくて、コンピューターで動いている自衛隊の防衛機器が、もしもハッキングをされれば自衛隊の防衛機器が使えないし、兵器を撃つことも出来なくなるわけです。また政府機関のコンピューターに入り込めば、政府機能を停止させることも可能になります。

今年の北海道で起きた地震では、停電によって北海道民の生活が大混乱を期した事は記憶に新しいところです。その意味でも情報を守る事が、日本の安全保障にとって極めて重要な時代になっており、これまでと安全保障の概念が変わったと言えます。

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