まちの電器店も「売らない」時代へ(シャープ派も独白)

『朝日新聞デジタル』の「消えゆく「まちの電器店」パナソニック、背水の模索」という記事を発見しました。
子供の頃は”まちの電器屋さん”がいっぱいありましたが、今はもうめっきり減りました。
そこでパナソニックは、系列販売店の減少を食い止めるためにさまざまな支援をしているそうです。
例えば後継者がいない店舗には後継者を見つけるマッチングや営業権譲渡をコーディネート、またパナソニック社員にも専門店独立開業プログラムを用意して店舗の経営者になる道を進めています。
こうした取り組みは街から販売店が減っていくとパナソニックブランドのコアなファンを失っていくという危機感からだそうです。
電器製品を作って卸すメーカーはビックカメラやヨドバシカメラなどの量販店で売れれば良いのではとも思いますが、それでは客が洗濯機もテレビも各ブランドからどれにするかを性能や価格で選ぶことになります。
以前はパナソニックの前身の「ナショナル」派とか「東芝」派など
けっこう家の電器製品は特定のブランドという家が多かった気がします。
ちなみに私の最も近いショップはシャープでした。
こうしたパナソニックかつてのナショナルショップは一番の最盛期には2万7000店舗でしたが、今では1万5000店舗に減っています。
記事には現在のパナソニック系列店の具体例が出ています。
例えば東京都町田市の「でんかのヤマグチ」はお店の最前列に焼酎が並んでいますが、電器製品も売っているという店作りだそうです。
「でんかのヤマグチ」
http://d-yamaguchi.co.jp/
そのほかにも料理教室やリフォーム業がむしろメインになった店舗などが紹介されていますが、感じたのはその地域にあるお店だからこそその地域の人たちの暮らし全般に密着したサービスを展開しているということです。
量販店でもこうしたサービスにシフトしている会社も出てきています。
横浜にも店舗があるPCデポはパソコンやITの使い方を全て教えます、全部コーディネートしますというサービスを行っています。
例えばパソコンやスマホの使い方がわからないという人もいると思いますが、加えてアプリのインストールや同期となるともう全く分からないという人も多いのではないでしょうか?
PCデポは初歩から使いこなすまで、さらにほかで買ったものも全て面倒をみるというサービスです。
電器製品を売る側だったお店が、今はそれをサポートするとサービスが転換されたわけです。
トヨタもこれまではクルマを作る会社でしたが、先日の発表では、車に乗る・シェアする・移動することをサポートする会社になるという方針を発表しました。
販売店も今までは車を販売していましたがこれからはクルマを利用する街のステーションになっていくということです。
これらの背景にはIT化、そして日本の場合は高齢化なとがありますが、製造・販売業のあり方が大きく変わってきています。
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