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大相撲「土俵降りて」問題。上がるのも硬直化するのもダメでしょう

4月4日に京都府舞鶴市で行われた大相撲春巡業で舞鶴市長が倒れた件の波紋が広がっています。

市長が土俵上で挨拶中に倒れるという緊急事態に居合わせた女性看護師が土俵に上がったことに対して
「女性は土俵から降りて下さい」
というアナウンスが入ったということです。

“土俵”と”女性”というのは今までも物議を醸しました。
森山真弓・官房長官(平成元(1989)年8月~2(1990)年2月)や太田房江・大阪府知事(平成12(2000)年~20(2008)年)はいずれも
「土俵に上がって表彰したい」
と希望しましたけれども”女人禁制”という大相撲の仕来り・伝統で叶いませんでした。

当時は賛否が分かれる議論でしたけれどもこと今回は
「人命がかかってるのにいかがなものか」
とマスメディアでも問題視一色になっています。
当の日本相撲協会・八角信芳理事長も
「行事が動転して呼びかけたものでしたが、人命にかかわる状況には不適切な対応でした。深くお詫び申し上げます。」
と非を認めています。

まさに”想定外”のことですからアナウンス担当の若手行事を責めるのは酷かもしれませんが、現場に咄嗟の判断力がなかったと思います。
現実の日々の中ではトップが全てを判断するわけはなく現場が判断しなければならないことが多くあります。
無理やり結びつけるわけではありませんが大相撲そして日本相撲協会はやはり硬直的な組織だったのではと想像してしまいます。

今回の対応は不適切ですが、ただテレビでは
「そもそも女性が土俵に上がってもいいじゃないか」
といった論も出ていますし、一方では
「観客から「女性を土俵に上げていいのか」と言われて行司がアナウンスしてしまった」
という報道もあります。

これどちらも駄目でしょう。
やはり大相撲の神事としての仕来りや伝統を守ることも重要です。
守るべきは守り、しかし硬直化しないためにどうするか。
例外を羅列して暗記しても例外は例外ですから意味はありません。
常に原則がありしかし柔軟な対応をするために頭のトレーニング・日々の対応の積み重ねが現場の判断力を高めていくことになるでしょう。


 

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