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【岩手中2いじめ自殺】「教育」責任者不在で悲劇が繰り返されている

岩手県矢巾町の中学2年生がいじめが原因とみられることで自殺しました。理由はともかく、大変痛ましく、胸が痛みます。
ちなみに日本では毎年200人以上の児童・生徒が自殺しています。昨年2月17日の衆議院・予算委員会で安倍晋三総理・下村博文文部科学大臣と議論しましたが、多くの子供が命を絶つ国がまともな国とは思えません。

今回もさまざまな報道がありますが、生徒と担任がやりとりしている「ノート」で、「すでに死に場所は決まっている」と自殺をほのめかすような書き込みがあったにもかかわらず、なぜ情報が共有されなかったのか、私にはここが不思議でなりません。
事故を未然に防ぐために病院などでは「ヒヤリハット」という言葉を使いますが、「ヒヤリ」「ハッ」とする兆候に廻りの組織全体がどれだけ敏感に気づいて情報を共有するかが問われています。
今回、残念ながら情報が共有できていなかったことが真実であれば、これは全く論外という言葉に尽きます。

一昨年の平成25年、「いじめ防止対策推進法」が成立しました。
それぞれの学校がいじめ防止のための方針や相談・情報共有する窓口を作るなどとなっていますが、これがしっかりと守られていなかったということでしょうか。
法を作れば全ての人が順守していじめは解決するなどとは思いませんが、ここでもう一度、問題提起しなければならないのは、「教育の最終責任者」とは一体誰なのかということです。
矢巾町の教育の責任者は一体誰なのか。校長なのか?教育長なのか?教育委員長なのか?はたまた町長なのか?ということです。
これまでの何度も指摘していますが、行政で教育はいまだに責任「者」という人物が不明瞭で、あまたある各種行政のなかで、教育行政はまさにここが問題なのです。

今回は校長が二転三転の発言したり教育委員会関係者が「しっかり指導する」と言ったりはしていますが、求められている根本的なことは、しっかりとした責任者が定められ、責任が不明確でなく、そして仕組みが活かされるようにしていくことです。
ちなみに矢巾町には中学校は2つと少ないですが、この2つの町でも、仕組みは作られてもそれがしっかり機能しなかった。もっと大きな市であればどうなるのか。教育のしっかりとした責任者を位置づけ、作った仕組みは機能する、この必要性をあらためて強く訴えます。

責任「者」が不在なことについては、昨年5月14日の衆議院・文部科学委員会で滋賀県大津市いじめ事件の”当事者だった”越直美・大津市長と議論していますので、こちらも視ていただけたらと思います。

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